2013年11月29日金曜日

人的資源マネジメントー「意識化」による組織能力の向上

[タイトル]
人的資源マネジメントー「意識化」による組織能力の向上

 [著者]
古川久敬, 柳澤さおり, 池田 浩

 [出版社]
白桃書房

 [出版年]
2010. 6.

 [ノートor原著情報]
 [要約]
 [感想]
産業組織心理学会で研究発表したあとに三沢さんから
関連書籍として教えてもらった本。

まさに、働きがい研究の中でやってきたようなことが
概ね描かれていて、おお!!っという感じ。

目的、目標の意識化によって役割定義をはっきりさせることが
タスクパフォーマンスを高める。
また、チームにおいては、コンテクスチュアルパフォーマンスを高める。
そして、それを振り返り、課題を整理することが今後につながっていく。

ちょっと気になったのは、
タスクが個人個人で別々なのであれば、チーム目標を設定することで
かえってパフォーマンスが落ちるという結果になっていたということ。
確かにわかるのはわかる。
というのは、タスクがあくまで個人個人なので、そこにチームの概念を注入すると
単純に仕事が増えるという形になるから。
ただ、重要なのは、この調査は主観評価によるもの。
つまり、個人タスクだと思っているのであって、
より上位の視点からはチームタスクということもあるだろう。
運転士や看護師なんかはそうではないか?基本は個人タスク。
たしかにそうなんだけど、学習まで含めればチームタスク。
そこまでの視野に立てている人にとっては、パフォーマンスが落ちるとか
いう回答にはならないのではないか?

重要なことは役割をどう定義するか、ということだろう。

あと、最後にあったBad Apple理論。おもしろい。
だけど、ここでも底上げと押上げという2つしかないのがちょっと?を感じる。
そもそも全体を別の軸に載せるということもあり得る。
底上げ、押上げだと、教育論やリーダーシップ論、モチベーション論になるんだけど、
それだけじゃなくて、マネジメントとしてはレギュレーションそのものを弄る
という視点が必要ではないだろうか?
そうすることで新しい軸上では、今と同じようにばらついているんだけど、
それの写像としての今の軸で見た時には、バラつきの位置はまえの状態と変わっているはず。分布全体の位置が変わっている。
そういうように持っていけないかな・・・
レギュレーションを変えるという視点が必要。
前田さん(INSS)が言っているように、暗黙のレベルに働きかけることが
文化変革になるんじゃないかな。

2013年11月15日金曜日

不確実性のマネジメント

[タイトル] 不確実性のマネジメント
 [著者] カール. E. ワイク キャスリーン. M. サトクリフ
[出版社]ダイヤモンド社
[出版年] 2002年7月
[ノートor原著情報]
Managing the Unexpected: Assuring High Performance in an Age of Complexity 
 Karl E. Weick and Kathleen M Sutcliffe
Jossey-Bass Inc. 2001.7.
 [要約]
 [感想]
マインドフルという言葉がキーワードになってる。
本の趣旨としては、
本質的に不確実性をはらんだ現実の状況において
ノーマルという成功を保ち続けるには、
マインドフルでないといけないということ。
マインドをフルに働かせる。

前提としているのは、「予想をすると、予想外が生じる」ということ。
想定を深めることに必死になって、完全と思しきPlanを作ってしまうと、
実行段階では、Planを実行するだけになってしまって、現実の状況を
モニターするというマインドをフルに働かせることができなくなる。
重要なことは、「予想外のことも起こりえる」ということを想定し、
そういうことが起こっていないかをマインドフルにモニターすること
そういうことに対するセンシティビティを高めておくこと。

この本を読んで、「備え」と「構え」の違いが明確に自分のなかで
整理できた気がする。今までは「備え・構えを築く」とまとめて
語っていたけど、備えは予想して準備しておくこと、構えは予想外のことも
起こるんだと、「心の構え」を築いておくこと。

この2つは明確に分けないといけないよね。