2010年11月15日月曜日

コンピテンシーラーニング

[タイトル]
コンピテンシーラーニング

[著者]
監修:古川久敬、 編著:JMAMコンピテンシー研究会

[出版社]
日本能率協会マネジメントセンター

[要約・感想]
全体に、「コンピテンシー」という考え方を「布教」するための本という感じ。
「コンピテンシー」という構成概念が今ひとつ腑に落ちないのだが、
とりあえず、「好業績を挙げる人が発揮している職務遂行能力」という定義か。

実証研究の段は中々面白い。

たしかに「有能な人」と「そうでない人」というのは何となく印象でわかる。
何で分るのか分らないが、とりあえず「分る」ということが実証されていることは面白い。

不満点としては、「ではコンピテンシーを開発するためには」という疑問には何も解が与えられていない点。
一体どうすればコンピテンシーを高めることができるのか?

2010年11月14日日曜日

ヒューマンファクターと事故防止

[タイトル]
ヒューマンファクターと事故防止

[著者]
著:エリック・ホルナゲル
監訳:小松原明哲
訳:清川和宏 弘津祐子 松井裕子 作田博 氏田博士

[出版社]
海文堂

[出版年]
2006年3月25日
[ノートor原著情報]
Eric Hollnagel, Barriers and Accident Prevention, Ashgate Publishing Limited, 2006.

[要約・感想]
事故のモデルが事故分析やリスク分析の根底にある。
3つのモデル。連続事故モデル、疫学的事故モデル、相発的事故モデル。
連続事故:
具体的な失敗行動・逸脱行動の時系列の中に、原因を見出していくもの。いわば、行動ベース。
疫学的:
失敗行動・逸脱の根元に在る潜在原因を探し出すもの。m-Shellなどはこれといえよう。
相発的:
ここの行動は、失敗・成功というモードがあるわけではなく、あくまで人であろうと機械であろうと組織であろうとそこには根本的な「変動」というものが存在する。特に人においてはETTOの原理から。その変動が共鳴を起こしてしまうことによって事故が起こる、という考え方。関係性の中に事故が存在するというもの。

この本では、これら3つの優劣を論じているというものではない。あくまで状況に応じて適宜使い分けるべき。ただ、オリジナルなものとして3つ目の相発モデルを提供し、それを理論的に説明している。

その理論は、ETTO(Efficiency Thoroghness Trade OFF)の原理、機能共鳴と変動(入出力の揺らぎ、働きの揺らぎ)、この観点に基づく事故防止の考え方、FRAM(Functional Resonance Accident Model)表現(※)、FRAMネットワークを用いた変動の起こりえる可能性の検討とそれによる共鳴や事故への発展プロセスの検討、となっていく。

※6角形の各頂点をInput、Time(機能実行のために与えられている時間)、Control(機能を制御するもの)、Output、Resource(機能を実行するための資源)、Precondition(機能が実際に働くための事前条件)とし、6角形の中にその機能を描く。そして、その六角形の機能パーツを繋ぎ合わせていくことによって、より大きな機能、イベントを描く。

[感想]
訳がこなれていない箇所が何箇所があり、原著を読みたいなぁと思った。
非常に勉強になる。レジリエンス・エンジニアリングの考え方の基本が詰まっている。